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SR600出走前の準備をしましょう。ランドヌール部門、ツーリスト部門どちらもきちんと準備をする必要があります。SR600のルートは標高2,000m以上のピークをいくつか超えます。
またキューシートにのっていない1,000mを超える場所がたくさんあります。
ツーリスト部門の場合は任意の日に出走をすることができ、また出走日の申告の必要がありませんので比較的融通がきくでしょう。しかしランドヌール部門は出走日を事前に指定しますので、さらに道路状況や天気はしっかりとチェックをします。
週間天気予報
とにかく週間天気予報をチェックします。ランドヌール部門でも50時間以上サイクリングをするわけですから2日間近くに渡り山岳ルートを走ることになります。
道路情報
出走前に道路情報は確認する必要があります。特に大雨や災害などの通行止めのおそれがあるルートがたくさんあります。
全国の通行止め・交通規制
ルートはトータルで600kmにおよび、またいくつかの県を越えていきます。日本全体的な道路情報は国道や県道の規制を事前に確認するには「日本道路交通情報センター」がよいでしょう。
標高の高い道路について問い合わせ先
ほとんどの道路が4月末から開通して10月末より降雪が始まり11月に入ればいつ冬季閉鎖に入ってもおかしくありません。ちなみに2013年10月17日に出走をした渡しの場合ですが、渋峠はこの2日前に降雪通行止めになったそうです。
どちらの電話番号も担当の方が詳しく道路状況を教えてくれました。国道292号線を聞いたときは現在の気温も教えていただけました。パトロールをしている現場の方が対応してくれる場合、本当に詳しい道路状況を聞くことができます。
道路名 | 区間 | キューシート | 問い合わせ |
---|---|---|---|
国道292号 | 草津~渋峠 | No.42~43 | 中之条土木事務所 0279-75-3047 |
国道292号 | 渋峠~陽坂 | No.43~44 | 北信建設事務所中野事務所 0269-22-3138 |
長野県道464号 | 美ヶ原公園西内線 | No.66~67 | 上田建設事務所 0268-25-7164 |
長野県道460号 | 美ヶ原公園東餅屋線 | No.69~70 | |
長野県道194号 | 霧ヶ峰東餅屋線 (~和田峠) |
No.69~70 | |
長野県道194号 | 霧ヶ峰東餅屋線 (和田峠~) |
No.69~70 | 諏訪建設事務所 0266-53-6000 |
国道299号 | ~麦草峠 | No.75~76 | |
国道299号 | 麦草峠~ | No.76~77 | 佐久建設事務所 0267-82-8271 |
仮眠・宿泊のポイントと予約
SR600は通常の600kmとは違います。なんといっても獲得標高10,000m以上となっています。これだけの標高差があると気温の差もかなりあり、体力を奪われ疲労が非常に蓄積をします。
そこで、仮眠、もしくはしっかりと宿泊をするということをおすすめします。軽井沢、草津温泉、菅平、清里、山中湖など有名な観光地を多数通過するのですが、宿泊施設の休日などは料金も高いことがネックです。また週末などの飛び込みでの宿確保も難しい場合もあります。
もちろん十分に時間をとって長距離サイクリングという位置づけならこれもありでしょう。
ランドヌール部門の場合
これは間違いなく高尾駅スタートから約300km地点に上田の街が1番でしょう。街も大きくビジネスホテルが多数あります。
ツーリスト部門の場合
2泊3日という枠を考えると1泊目を「上田」(約300km付近)、2泊目を「韮崎」(470km付近)というのはオススメです。両方の街ともそこそこ大きく、またビジネスホテルという形態の宿泊施設がある程度確保できます。
1日目は頑張って上田まで行きます。2日目は美ヶ原や麦草峠、野辺山などの初日に負けないくらいの標高を稼ぎます。かなり時間がかかりますし、また見どころも多いです。
初日300km走っていますので、2日目は200km以内に抑えます。PC10のJR最高地点を超えれば韮崎まではずっとダウンヒルです。韮崎で2泊目をすれば最後の山中湖湖畔は日中になりますので晴れていれば最後のPC12で富士山と写真を撮れるでしょう。残り130km程度を走り余裕を持って高尾へゴールできます。
宿へドロップバッグを送付
宿泊場所が決まれば、事前に必要なアイテムを送っておくのは荷物軽減でとてもいいですね。「着替え」「バッテリー」「充電器」「予備パーツ」など、走行中は使わないけどかさばるものをピックアップして宿に送っておくのはとてもいい考えです。
また宿より不必要なものを自宅へ送り返せば、次の日もとても楽です。
持ち物とアイテム
600kmといえども、できるだけ荷物は軽くしたいものです。私の600km装備を参考までご覧いただければと思います。
サドルバッグ
サドルバッグの中身は以下の様なアイテムを詰めました。
- サドルバッグ
- ウィンドブレーカー
- Tシャツ1枚
- 輪行袋
- 予備タイヤ
- ゴアテックスレインウェア上着
- ビニールレインウェア上下
- ビニール手袋
- ジェントスヘッドウォーズ833
- ストラップ
- アーレンキー(4・5mm)
- ボタン電池(サイコン用)
- USB充電器
- ジップロックビニール袋
- ワイヤーロック
- 湿布
キャメルバッグ
便利なのでキャメルバッグを使っています。ウォータータンクは3Lなのでコンビニで水やポカリの2Lを買った場合も対処できます。また本体とサイドにポケットがあるので貴重品やシャーミークリームなどを入れておきます。
反射ベストは肩のところをキャメルバッグと安全ピンでとめっておけば、いっしょに着脱ができます。
- キャメルバッグ(飲料水)
- 防水カメラ
- テイッシュ・ウエットティッシュ
- シャーミークリーム
- おサイフ(クレジットカード、現金、身分証明書、保険証のコピー、お守り、ロキソニン)
- スマートフォン
- バンダナ
トップチューブバッグ
トップチューブバッグにはUSBモバイルバッテリーとあめ玉を入れておきます。またガーミンEdge800とスマートフォンの充電ケーブルもいっしょに入れておきます。
キューシート・コマ図・GPSデーター
キューシートやコマ図は以下のページよりダウンロードが出来ます。
キューシートのラミネート
キューシートは必ずラミネートします。コレをやっておけば防水は完璧です。絶対に濡れることはありませんし、また丈夫になります。
キューシートはPCの行が一番最後になるようにして、その下には標高図をつけました。GPSでも見られるのですが、このようなチェックはやっぱりアナログがいいですよね。ラミネート前に高さや距離、注釈なども記載をしておきます。
ボトルとツールボトル
2本のボトルゲージには1つはドリンクボトルをさします。もう一つはツールボトルをさしました。輪行袋とツールボトルの重量を測ったらツールボトルのほうが重かったので輪行袋はサドルバッグへ収納。
ツールボトルの中身は「チューブ2本」「パッチキット、タイヤレバー」「コンパクトツール」「タイラップ」「ウェス」「予備ブレーキシュー」となっています。
ライト類
フロントライトはキャットアイHL-EL540RCを2本。1本はフロント車軸へ。もう1本はハンドルバー(左側)へ装着。リアライトはFiber Flare。ヘルメットに装着するライトはジェントスヘッドウォーズ833というラインナップです。
ウェア類
厚手の長袖ウェアを使用。グローブも長指。サングラスはイエロー(昼間もイエローのまま)。シューズは歩きやすさを考慮してSPD。寒さ対策としてビニール雨具上下、ウィンドブレーカー、ゴアテックスレインウェア上着をサドルバッグに入れました。あと予備のTシャツを1枚。
足首には反射アンクルベルトを装着。反射ベストはキャメルバッグに安全ピンで止めていっしょに背負います。
自転車のチェック
前日まで自転車のチェックをしておきます。長い距離のダウンヒルがたくさん出てきますので、特にワイヤー類やブレーキ周りや入念にチェックします。各部の注油やタイヤのエアチェックも。
私は革サドルなので、レインカバーはつけっぱなしです。今回は全体的に晴れ基調なのでマッドガードは無し。
DNFのポイント
距離が長く獲得標高も段違いなSR600Fujiですので、あらかじめDNFポイントをチェックしておくことはいいと思います。もちろん完走すれば、このようなことは必要ないのですが、いつ何時DNFの危険がくるかわかりません。用意しておくことに越したことはないでしょう。
また4月、5月、9月、10月であれば渋峠など標高の高い場所は積雪などの通行止め、降雨による閉鎖などはありえます。予想をしない道路規制や災害などの道路通行止はありえます。夏などはゲリラ豪雨などもあるかもしれません。
それを踏まえた上でいくつかのDNFポイントを確認してみましょう。
DNFポイント | 距離 | 交通など | 概要 |
---|---|---|---|
秩父駅 | 60km |
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山伏峠を超えて一段落です。西武線は池袋や新宿に戻ることができます。 |
上州富岡駅 | 105km |
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高崎へ戻ることができます。高崎へ戻れば上越新幹線があります。 |
軽井沢駅 | 142km |
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事実上最初のDNFポイントです。ここ過ぎると長野原まで鉄道はないです。 |
羽根尾駅 | 176km |
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吾妻線は渋川へ戻り、上越線接続、高崎に戻れば上越新幹線。ここを過ぎるた場合、渋峠を超えないと鉄道がありません。 |
湯田中駅 | 233km |
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長電長野線は長野駅へ行っていますので、そこから長野新幹線。ただ、ここまでくると上田まで行くかどうか悩むところ |
上田駅 | 295km |
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2つ目のDNFポイント。多分宿もとってありますので、次の日のんびりと帰宅することは現実的です。また2日目は過酷な前半の美ヶ原や麦草峠の100kmをクリアしないと小海線まで行けません。 |
海尻駅 | 418km |
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2日目の山場をほぼクリアして降りてくると小海線沿いです。佐久平へ行けば長野新幹線。小淵沢へ行けば中央線にアクセスできます。 |
韮崎駅 | 465km |
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韮崎はとても大きい街ですのでビジネスホテルもあります。 |
芦川駅 | 490km |
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PC11の芦川駅です。甲府に出れば中央線、富士に出れば東海道線にアクセスできます。 |
富士山駅 | 527km |
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大月から中央線へアクセスが出来ます。 |
上田駅を超えると100km以上駅がありませんので、ここはDNF決断をする上で非常に重要なポイントです。事実小海線沿いに降りれば、標高の高い峠はほぼクリアしていますので、完走を目指したほうがいいと思います。
以上、私が出走前に準備やチェックをしたことになります。
準備が完了をしたらスタート地点である高尾駅に行きましょう。
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