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2019年PBPパリ・ブレスト・パリを無事に完走できたわけだが、そうそう一筋縄では行かなかったと思っている。走力半人前以下であると、そのしわ寄せは間違いなく3日間ある仮眠時間に直結をする。
実際問題として、自分で設定をした往復ルデアックの到着時間と最終日モンターニュの到着時間はかなり遅れた。初日ルデアックこそ2時間遅れで済んでいたが、その後2日目のルデアックやモンターニュではその日のうちに到着ができなかった。あかん。
このように一番目立つであろうコントロールの到着時間遅れというのは、たくさんの小さなミスや予想外のコト、さらには余計な行動などが積み重なり、遅れていくのは明白。
そのようなチリも積もって山となり、自分を追い込んでいく。その山となった負債に気がついた時はすでに遅しとなる。
具体的にはタイムアウトやストレスによる体の異変(体調不良や胃腸アウト)につながるのだ(経験者は語る)。というわけで、小さなミスや大きなポカをあぶり出してみよう。
この記事の目次
体重を落とせなかった
去年イタリアのAlpi4000を走ったときよりも体重重い・・・2019年の年末年始ふざけすぎた体重増加と体力減少はそのまま引き続き受け継いでしまい、ギリギリの一夜づけみたいな形で体重の辻褄を合わせたつもり。
しかし、そのしわ寄せもどこかに来るようで・・・走力低下は免れなかった。
あなたもPBPを向かえるに当たり、予定していたダイエットや減量を取り組んだのではないだろうか?
しかし、なんだかいつものように自分に甘く、グダグダ過ごした体たらくは、そのままヘルスメーターに反映されるのはどうにもならない。
やはり体重というのは、きちんと年間を通して一定にして、筋力の低下も抑えることはとても大切。
まぁ、そんな事を言ってもPBP終わった今、ホッとして気が緩んでいるのは内緒なのだが・・・
自分の力より速いトレインに乗った
いい感じのトレインが後ろから来た!ラッキーとばかりにトレインの一番うしろにタダ乗りしたはいいが・・・10km、20kmと進むうちに、そのスピードが自分の力よりも速いことを知る。
最初こそ、その影に隠れ風の抵抗を受けずにルンルンしていたものが、だんだんとその一番良い指定席でも遅れ始める。
ココで遅れてなるものかと、いつも以上踏み込んだペダルは、コントロールに到着する頃に大きなミステイクしたことを知るわけだ。
予定よりも30分以上早く着いたそのタイムと削った脚を天秤にかけると、やってしまった事の重大さに気が付き・・・いつもより長い1時間の休憩になる。
特に初日や2日目のまだまだ元気な時に、これをやってしまうと、あとでボディーブローのように効いてくる。慎みたい行動と考える。
ウェアリングをミスった
復路のルデアックで冬よりの長袖ジャージで出発をした。出てすぐは寒いので良かったが、3日目の日中は本当に暑かった。まじで熱中症寸前かもと思ったくらいに日中は暑かった。
ここでも復路ルデアックの到着が非常に遅れ、前日ブレスト往復した時のジャージを面倒くさく交換しなかったことが原因。
まじで3日目は冬よりのウェアはミスジャッジ。水の補給を間違えたらアウトになっていた。途中にあった私設エイドに感謝しかない。
仮眠の取りすぎ
本当に眠かった今回のPBP。スタート前の仮眠もそこそこ取れ、21時スタートで初日の夜間走行も少なめであったにも関わらず、2日目ルデアックに向かう頃から慢性的な眠さに襲われた。
そのため毎コントロールで15-20分の仮眠を取りながら進むことになる。結果初日のルデアック到着が予定よりも2時間ほど遅れる。
当然、まとめて取れるはずのルデアック仮眠が少なくなり、そのしわ寄せは2日目、3日目の途中仮眠を増やし、コントロールでのまとまった仮眠が取りづらくなる悪循環。
走りながら意識が途切れたこと無数にあり、なんとか持ちこたえられたのも、コントロールの途中仮眠かもしれないが、それをやるとまとまった仮眠が取れない。
あちら立てればこちら立たずを地で行くような行動であった。
完走できたから良かったものの、居眠り落車でもしようものなら間違いなく主犯になっただろう。
eTrex20のデーターが消えた
ゴールに向かう最後の15ステージのデーターがeTrex20から消えた?最後のコントロールドルーでゴールまでのデーターが消えていた。
これはいつもGPS2台持ちをしているので、もう一台のEdge800データーを使い、問題なくゴールまで行けた。
こんなイージーミスが出るのも海外ブルベのハードルかと思う。
ちなみに再起動をしたら、問題なくデーターが存在したのはゴール後のチェックで確認できた。
持っているデバイスやアイテムが多いと、それらの細かいエラーが重なる場合があるということ。冗長化がいいのかシンプルがいいのかいまだ悩むところ。
毒虫に刺された
PBPではいつもなんらかの虫に刺される・・・オレだけ?
2日目、首の後が痛くて触ると腫れ上がっている・・・間違いなく毒虫、もしくはハチに刺されたのだろう。エライ腫れている。
熱は持っているが幸いに強い痛みや痒みがなかったのが幸い。PBPのゴールまで首後ろが気になってしまった。
日本に帰国して1週間。やっとこ腫れがキレイに取れたのが昨日のことなのよ。
そういえば、2015年のPBPも初日、耳付近をハチに刺されたのよね。
けっこうヤバいやつかもしれない。次回はポイズンリムーバーとかも持つ必要あるの?
ボトルの水補給忘れ
ボトルの水補給忘れを何回かやった。正確にはコントロールにボトルを抜いて持っていくのを忘れるというヤツ。
今回のPBPは4日間に渡り良い天気が続いたので、この水がないということは、即DNFにつながる。
ボトル抜き忘れたら、面倒でもバイクに戻りボトルを取りに行くことしなくてはいけない。
そんなミスも、沿道の私設エイドに何回助けられたことか・・・本当に感謝でしかない。
3日間同じサイクルパンツ
全体的に走力が低下気味、睡眠不足気味でルデアックとモンターニュでの仮眠が少なかった。
睡眠を優先したことで、シャワーを浴びることができたのは初日のルデアックのみ。
復路ルデアックは着の身着のままでベッドに倒れ込み、3日目モンターニュは、そのままレストランの隅に寝転んだ。
そうなると着替えができたのは初日ルデアックのみで、残り3日間は同じサイクルパンツ・・・これにより尻がやばかった。
首の腫れと一緒で、昨日お尻のカサブタが取れた・・・・w
道端に寝っ転がったら車が来た
あまりに眠かったので1回だけ道端に寝っ転がった。メインの道路ではなく、脇道をちょっと入ったところ。
日が暮れた23時ころのはず。ただ、アスファルトは日中の日差しをあびて、日が沈んでもめっちゃ暖かったのを覚えている。脇の芝生は夜露で濡れていたのもある。
夜空を見上げると、すごい星がキレイだった・・・と、思ったその直後その脇道に車が来た。まじでびっくりした。
アスファルト上に寝るのはホント危険だ・・・
まとめ
まぁ、アレだ。PBPに限らずブルベは走力をあげるのが一番完走しやすい。
しかし、そうも行かないのがアレよね。
ただ、このようにギリギリでDNF紙一重の走りは、完走した後のビールがウマいことも忘れてはいけない。
大体において、現時点でPBPの苦しさは忘却の彼方になり、辛いことも楽しいことも美化されていく。走っている時は・・・「もうやめたい、もう帰りたい」・・・とずっと思っていたのにね。
そんな苦しさは後の呑みのサカナになるわけで、いいのか悪いのかさっぱりわからず、またスタートラインに立つのですよ。
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